日本のダム 厳木ダム
厳木ダム - 佐賀県の治水と利水の要
佐賀県唐津市に位置する厳木ダムは、松浦川水系の厳木川に建設された壮大なダムとして知られています。国土交通省九州地方整備局の管理下にあり、治水と利水の両方の目的で運用されています。特定多目的ダムとしての特性を持つこのダムは、堤高117メートルの重力式コンクリートダムとして、地域の水資源を確保しています。
「さよの湖」と名付けられたダム湖は、その美しい風景で多くの訪問者を引きつけています。松浦川は、佐賀県を代表する河川として、年間の降水量が全国平均よりも多いことから、洪水のリスクが高まっていました。厳木ダムの存在により、これらのリスクが大幅に軽減されています。
また、厳木ダムは揚水式水力発電の役割も果たしており、再生可能エネルギーの利用を促進しています。ダムの近くには「厳木ダムスポーツ公園」や湧水水汲み場など、地域住民や観光客が楽しめる施設も整備されています。
アクセスに関しては、JR唐津線の厳木駅から車で約15分、または長崎自動車道の多久ICから車で約20分の距離に位置しています。
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日本のダム 石手川ダム
石手川ダム - 愛媛県の水の要
愛媛県松山市に鎮座する石手川ダムは、その堂々たる姿で地域の水資源を支えています。このダムは、重信川水系石手川に建築され、洪水の調節や地域の上水道・灌漑用水の供給という重要な役割を果たしています。
松山市のシンボルとも言えるこのダムの堤高は87m。市内でもっとも高い建築物である観覧車よりも2メートルほど高く、その壮大さは一見の価値があります。しかし、その背後には、地域の慢性的な水不足という課題が潜んでいます。石手川ダムは、松山市の上水道水の約半分を供給しているにも関わらず、渇水の影響で取水制限が頻繁に行われているのが現状です。
その一方で、ダムによって生まれた「白鷺湖」は、四季を通じて多くの人々の憩いの場となっています。湖畔には6つの公園が点在し、湖面を眺めながらのんびりとした時間を過ごすことができます。国道317号線沿いには、訪れる人々のための駐車場や展望台などの施設も整備されており、地域の観光スポットとしても人気を集めています。
石手川ダムは、ただの水の供給源としてだけでなく、地域の人々の生活や心の豊かさを支える存在として、今後もその価値を高めていくことでしょう。
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日本のダム 大長見ダム
大長見ダム:島根県浜田市の多目的ダム
島根県浜田市弥栄町栃木地先に位置する大長見ダムは、周布川水系の周布川に建設されたダムで、島根県が事業主体として管理しています。
基本情報
所在地:島根県浜田市弥栄町栃木地先
河川:周布川水系周布川
ダム湖:紅葉湖
ダム型式:重力式コンクリートダム
堤高:71.5 m
堤頂長:334 m
堤体積:362,000 m³
流域面積:106.2 km²
湛水面積:90 ha
総貯水容量:19,270,000 m³
有効貯水容量:18,770,000 m³
利用目的:洪水調節・不特定利水・上水道
事業主体:島根県
施工業者:奥村組・大本組・松江土建
着手年/竣工年:1974年/2003年
大長見ダムは、1974年に建設が開始され、2003年に竣工しました。ダムの建設にはRCD工法が採用されました。ダムによって形成された人造湖は「紅葉湖」と名付けられています。このダムは、洪水調節や上水道供給などの多目的に利用されており、地域の水資源としての役割を果たしています。
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日本のダム 姉川ダム
赤尾ダム:滋賀県の治水と発電の要
滋賀県米原市曲谷地先に位置する赤尾ダムは、淀川水系姉川に建設された重要なダムであり、滋賀県湖北地域振興局が事業主体として管理しています。
基本情報
所在地:滋賀県米原市曲谷
河川:淀川水系姉川
ダム湖:白龍湖
ダム型式:重力式コンクリートダム
堤高:80.5 m
堤頂長:225 m
堤体積:302,000 m³
流域面積:28.3 km²
湛水面積:33 ha
総貯水容量:7,600,000 m³
有効貯水容量:6,500,000 m³
利用目的:洪水調節・不特定利水・発電
赤尾ダムの建設背景には、治水の必要性が強く関与しています。姉川には、関西電力が建設した曲谷ダムが存在していましたが、治水の面で十分な効果を発揮していなかったため、流域である江北地域は度々洪水の被害を受けていました。
この問題を解決するため、滋賀県は「姉川総合開発事業」を策定し、その中心として治水ダムとして赤尾ダムの建設を1977年に計画しました。そして、2002年に完成しました。
ダムによって形成された人造湖は「白龍湖」と名付けられ、その美しい風景は多くの人々に親しまれています。また、ダムの近くには、1570年に織田信長・徳川家康連合軍と浅井長政・朝倉義景連合軍が激突した姉川の戦いの古戦場や、浅井氏三代の居城である小谷城があり、歴史的な背景も持つ地域です。
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日本のダム 赤尾ダム
赤尾ダム:富山の発電の要
富山県の南砺市には、美しい風景と共に、関西電力が管理する赤尾ダムが存在します。このダムは、庄川の清流を堰き止め、地域の電力供給の要として機能しています。
赤尾ダムは、高さ29.2メートルの堂々たる重力式コンクリートダムとして、庄川水系の中心に位置しています。このダムの主要な役割は、もちろん発電。赤尾発電所に送られる水は、最大3万2,500キロワットの電力を生み出し、地域のエネルギー需要を支えています。
1951年、日本発送電の分割・民営化の流れの中で、庄川の水力発電所群は関西電力の手に渡りました。そして、1978年には赤尾ダムとその発電所が完成。以来、このダムは地域の発電の要として、また観光地としても多くの人々に親しまれています。
アクセスは非常に便利で、東海北陸自動車道の五箇山インターチェンジから国道156号を利用すると、ダムの美しい風景を楽しむことができます。また、近くの道の駅上平では、ダムの壮大な姿を一望することができます。
赤尾ダムは、その歴史と機能性、そして美しい風景として、今後も多くの人々に愛され続けることでしょう。
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