日本のダム 寺山ダム



寺山ダム(てらやまダム)は、栃木県矢板市長井石切場に位置し、那珂川水系宮川に建設されたロックフィルダムです。

堤高:62.2メートル
堤頂長:260.0メートル
総貯水容量:547,000立方メートル
有効貯水容量:400,000立方メートル
完成年:1984年(1972年着工)
事業主体:栃木県
施工:間組・日本国土開発

利用目的と機能
寺山ダムは、以下の多目的機能を持つダムです:

洪水調節
不特定用水の供給
上水道用水の確保
農業用水(灌漑)

宮川は那珂川の支流で流域面積が小さく、特に少雨期には流量の変動が大きい河川です。そのため、安定した灌漑や水道水供給において、寺山ダムは重要な役割を果たしています。

立地と自然環境
寺山ダムの上流域は、高原山の南斜面に位置し、

「尚仁沢湧水」(名水百選)
「高原山水源の森」(水源の森百選)
「栃木県民の森」(森林浴の森100選)

など、自然豊かな地域に囲まれた水源地にあります。ダムは自然環境に調和したロックフィル構造で、環境への影響を最小限に抑えつつ機能しています。

管理体制
寺山ダムは、以下のダムとともに栃木県那珂川水系ダム管理事務所が統合的に管理しています:

深山ダム(那珂川本川)
塩原ダム(箒川)
東荒川ダム(荒川)

寺山ダムの魅力まとめ
少雨地帯における安定した水資源供給に貢献

周囲は名水・森の百選に選ばれる自然豊かな環境

ロックフィル構造の美しい堤体と調和のとれた設計

地域農業・生活用水の根幹を支える多目的ダム

このように、寺山ダムは機能性と自然環境の保全を両立した優れたダムとして、地域に不可欠な存在となっています。