日本のダム 逆川ダム



逆川ダム(さかせがわダム)は、栃木県日光市鬼怒川温泉滝に位置し、利根川水系逆川に建設されたアースダムです。堤高18.2メートル、堤頂長121.2メートル、総貯水容量92,000立方メートルを誇り、1911年に着工し、1912年に竣工しました。主な目的は発電で、東京電力リニューアブルパワーが管理しています。ダム湖は「逆川調整池」と呼ばれています。

ダムの特徴と機能
逆川ダムは、同じく発電用ダムである黒部ダム(栃木県)と連携し、鬼怒川発電所(出力127,000kW)へ送水する役割を担っています。黒部ダムから送水された水を一時的に貯め、発電効率を調整する機能を持っています。

発電専用のアースダム:発電用ダムとしては国内で2例目のアースダムであり、内部にコンクリート製の遮水壁(コア)が設置されています。
鬼怒川発電所との連携:黒部ダムからの水を受け取り、鬼怒川発電所へ送水し、最大127,000kWの電力を発生。

歴史と背景
逆川ダムは、鬼怒川水力電気(後の東京電力)によって、東京市電気局(現・東京都交通局)への電力供給を目的に建設されました。黒部ダムが水不足への備えとして建設されたのに対し、逆川ダムは出力調整用としての目的を持っています。

1912年(大正元年):下滝発電所(現・鬼怒川発電所)が完成し、翌年から送電を開始。
戦後:東京電力が管理を継承し、発電所の再開発を実施。
2020年(令和2年):東京電力リニューアブルパワーに管理が移管。

観光とアクセス
逆川ダムは、川治温泉付近の鬼怒川上流に位置し、周囲には自然豊かな環境が広がっています。
アクセスは鬼怒川温泉街から国道121号を北上し、川治温泉手前で栃木県道23号川俣温泉川治線に入ると到達できます。

逆川ダムの魅力
逆川ダムは、鬼怒川水系の水力発電を支える重要な役割を果たしており、100年以上にわたって電力供給に貢献しています。歴史的価値のある発電用ダムであり、黒部ダム(栃木県)と連携した発電システムも興味深い点です。

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